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トラベロコの”最上級のお客様”とヨハニスべルクワイン

先日の最悪な日本人旅行者の話ではなく、最上級のお客様の話にしましょう♪

というよりもまず、お客さまの全部の歴史が対応ですぐにわかります。

ヨーロッパでVIPをお迎えする業務についた事がある私ですので、一般のお客様もVIP待遇でお迎えしたいと思っています。そのために観光周遊では広いテーブル付きの車を揃えています。狭い車内でギュウギュウ詰めの9人乗りワゴンの観光とか、あまりに貧乏臭い。ビジネスとエコノミーの差という広さだけではなく、旅行態度の差です。そもそもVIP待遇って曖昧すぎますよね?イメージや言葉が。

まずVIPとは

成金や小さな銭持ちのことではありません。庶民に混ざる謙虚なお金持ちのことをVIPと私は考えています。私の知り合いにフランクフルト超ド級のお金持ちがいます。詳しくは書きませんがハッキリ言うと「伝統ある貴族」なのです。

例えば日本に犬山城という高台に城があったと記憶していますが、同じように電車から普段見るような景色にある『城』をかつて所有していた「領主の一族」なのです。でも全然偉ぶらない。本当に心の底から謙虚なのです。ジェントルマンという意味では、私より、一般の日本人より謙虚だと思いますね。

(ひとつだけ言うと、Friedbergという”町中にある城”はこの一族が所有していました。デカいです)

でも他の人と本当に区別がつかないのです。普通にアウディのワゴンに乗って来て、(日本で言えば昔で言うクラウンではなくクレスタとか、)「貧乏ではないけど金持ちでもないというカテゴリ」で生活し、やっている事も庭の掃除だったり、全然普段の生活から「普通のお父さん」なのですが、それがかつて「この100km圏内を領地に治めた○○家の当主」なのです!

(日本の感覚でいうと2年や10年の成金総理大臣よりもずっとリアルで、戦前までの500年に続く「支配者」の伝統から考えて、貴族という言葉では足らないのです。リアルお殿様の名門なのです。日本の総理と言えば、かつて囚人だった岸という人物(CIAから資金を受けていた)の孫ですからね。。。笑います。)

その資産は我々の想像をはるかに超えています。不動産をまだいくつも持っているのですから。
しかし成金や小銭持ちと違い、お金の事で逆切れしたり、何かの折に事態を受け入れられない「お客さん」とは違うという事です。お金の意味を分かっており、対価で行動しないということです。

このギャップこそ、価値のあるものであり、人間はどのように生きるか考えさせられます。

まず依頼当日に土産(ワイン)を持参

さて私がお会いした最上級のお客様は、御年70歳の男性でした。

チューリヒ空港でお出迎えし、観光しながらルツェルンへ。計2日観光です。しかしまずはワインを持参頂きました。トランジット地のフランクフルトでご購入されたそうです。

まずこの時点で気遣いが違います。そんなお客様は今まででこの方だけです。トラベロコが初めてという事で「日本からお土産とか買ってきて欲しいものは?」と聞かれたのですが、嬉しいのですが本当に無かったのでありません、と答えておいたからでしょう。

トラベロコが初めてとは言え、まず礼儀感覚が違います。特に、若い人間とは根本が異なります。

中企業の社長を引退し、会長だった

色々と世間話をするうち、その方が会長職にある、という事がわかりました。こういうのもトラベルアテンドをしている人の役得であり、色々な人と話す特権です。

普通の成金と何が違うかというと、やっぱり謙虚なのです。相手を査定してやろうとか、微塵も感じません。でもこの方は普通の会社員だったのが、同族系のCEOを頼まれて、自社の株を買い取って、という元々苦労もして来られた方で、心に残る話がありました。

ハイジのようにいつも前向きに

私はこの方の美談を作ろうというわけではありません。クサいですから。でもこの方の生き方のポイントは、ご結婚してから子供と観た「アルプスの少女 ハイジ」だったらしいのです。

その中で、ハイジはトラブルが起こる度に前向きに対処するらしいです。

その事から、悪いようなことでもいつもそれをポジティブに捉える、ということを大切になされているそうです。・・・と書きますよね?すると誰でも「何だそんな事か」と軽視するのでは?

実はそれだけではないのです。本当にこれを試す事が、この旅行中に起こりました@@;

本当に前向きに、そして大胆に行動するこの方は「神レベル」

ルツェルンからグリンデルヴァルトまで車で移動する― これが今回の依頼の真骨頂なのです。
(これは当方の売りである弾丸ツアーでしか実現できない回り方で、電車では無理)

でも天候が崩れました。私はグリンデルヴァルト行きにはガイドとして、非常に消極的でした。

この方は違いました。悪い事実の結果を受け止め、そして賭けたのです。

結果としては許容範囲としてグリンデルワルトを堪能できました。この方の勝利と言えるでしょう。単に悪い事を耐えるとか、受け流すとか、そういう事ではなく、プラス(≒勝利)の方向に持って行ったという意味では、判断力や行動力として評価に値すると思います。

私はこの世で信じれる事は、神回答だけだ、と思っています。幾ら素晴らしい一般論を説けても、質問者に100%マッチできなければ、何の役にも立たないという事です。この人もその文脈においては、素晴らしい回答ができたと思います。この時期には天候が悪いから、あの地方は止めた方が良い、ということも、晴れた場合は何の役にも立たないのです。通常とは逆に、結果論的に考えることが大事です。

最後にはチップ

当然というか最後にはチップを頂きましたし、理解力のある方はだいたいチップが頂けます。

周遊の場合、ドライブ距離もハンパではありませんし、やっぱり最後はこういう感じなんです。

お金に余裕がある方、というよりも、お金の使い方が上手な方は、チップというイベントをコミュニケーション「ツール」として利用しているように思いますね。だから「チップ」も最初から渡そうとして、予算に入っていると思いますね。

それが大人のコミュニケーション、賢さであり謙虚であり、他人と上手に共生するということでしょう。

でもそれだけではないんですよね。情というのがここで保たれていますし、最後まで去り際まで言ってみれば尊敬されるって事でしょうね。

偶然頂いたヨハニスベルクワインって何?という話

頂いたヨハニスベルクは、昨年イベントを行った時に使った城・ホテルの畑から獲れたものなんです。

ヨハニスベルグっていうのはあまりピンと来ない地名なんですが、要するにライン下りの始まりで有名なリューデスハイムって所の脇にある「南斜面にあるワイン畑」の風光明媚な丘のことなんです。


たぶんそう言ってもピンと来ない人が沢山いらっしゃると思いますので、行ってみなければわからない魅力があるところなんです。ここの南斜面というのは、アルザスの東斜面に若干似ているんです。

そしてこのホテルを昨年使って、知人のマリア・メディーナ女史が美術個展を開きまして、私も少し関わりましたが、「質が高い」場所です。マリア・メディーナさんは親日ですし、美術イベントのオーガナイザーなのですが、美術に関わる人というのはやはり「良いものを識っている」、つまり美意識が高いんです。

イベント会場とヨハニスベルクもまたそのお眼鏡にかなう風光明媚な場所なのは確かです。

そしてマリア・メディーナさんの専門が、イタリア美術であり、ヴェネチアの「ティエポロやティントレット」なんですが、それを聞いてピンと来る人っていうのは、やはり良いと思うんです。

私はイタリアに住んでいた事があり、ヴェネチアやヴェローナが大好きで、魂に染み込んでいるわけなんですけど、それを表現するのは至難の業なので画集などを見てみて下さい。こういう気持ちを誰かと共有したいのですが、なかなか現実には難しいですよね。。。

美術っていうのは、例えばアールヌーボーとかもそうですが、見ているだけで幸せになれる何かではないでしょうか。それを他人と共感できないのは本当に残念なことです。それに説明は不要ですよね。何年の誰々の作品とか、作家の経歴なんて本当に無意味すぎる。スタイルつまりアートは視覚的な対象との融合というか、魂で感じるものなんでしょう。造形も絵画も視覚をとおして、魂で読むものなんでしょうね。。

観光案内していると、説明をどうしても必要としている人がいます。それは知的な興味であって、「質」には関われないんですよね。質は説明ではありませんから^^ つまり人間の感覚というのは、知的な説明のほうが興奮する人と、見てすぐにわかる人に分かれるのではないでしょうか。

イタリア人の手仕事の質を、説明で表現するということはできません。見てわかる、使って馴染む、そういう五感の問題なので、ドイツ人はいつまでたってもダサい靴を作るのだし、感じていないんでしょう。料理もそういう事になるかと思います。

このヨハニスベルクのホテルもおススメに入ると思います。風光明媚なのは間違いないでしょうね。

似たようなカテゴリにアルザスのおススメのホテルがあって、そこも素晴らしいのでまた今度ブログに書きたいと思います。

なお、この社長の話を取り上げたのも、私がアテンドする中で金銭感覚がもっとも適正で自然あったこを感想として書きたいからです。昨今、バブル的なもので、ちょこちょこならずとも、年中ご旅行為されている方もいます。トラベロコのヘビーユーザーというのでしょうか。でもそういう方も割合ケチ臭いところが見え隠れしていて、小金持ちでケチ、という人が凄く多いんです^^; おそらくどの程度お金を持っているかとか、独身貴族程度とか、あんまり関係ないと思うんですよね。人柄がその人の価値を決めていて、やはりこの会長も相当な謙虚でした。普通の人と全く変わらないどころか、という感じです。

お金持ちと謙虚の不思議な関係。でも謙虚であることに、損はないのだと思います。謙虚はその人を小さく見せることがないんですから。そしてニセの謙虚というのは、相手にいつでも勘定を持っていて、不満を貯蓄?しておき、我慢ならぬ所で爆発する、という感じでしょうか。お金が人を謙虚にさせるのかもしれませんし、お金の有効性を知っているんでしょうね。。この金額だとこれをしてくれるとか、それって対価の考え方で、私もそういう風にご案内していますが、対価の考え方を常にしているとそれが性格を作っちゃうところってあるでしょうね。(それって、売春婦のそれと同じなんですよね、興ざめな所が同じ。)

いい話で終わるつもりが

あとひとつ言い忘れました。この70歳の方は夜の風俗も「嗜(たし)まれます」。女性はこの話題は引いちゃうと思いますし、私も男性のお客様から「夜の案内できるっていうの削除したら?だってそんなに観光を面白く案内しているのだったら、損にとられますよ」と言われたほどです。

ただ前回書いたトラブルのあった男性は「風俗アリ」のプランで申し込まれました。私は風俗の客層だから、変人も来たのだ、と考えました。でも風俗を利用する人でも、ピンからキリまでいる、というのは事実です。ここが世の女性の多くが無知な部分なのですが、別に男性はそういう悪気というのはあんまり無いのではないか、ということです。実際、私はあまり「やましい」感じがないのです。これがアジアで同じことをすると明らかに「やましい」。可笑しなことなんですけど、ドイツの夜の観光というのは、実際に考えるよりも、やましいというよりも観光を楽しむ感覚が強いですね。

ですからこの会長とヨーロッパ旅行では「旦那が夜の観光、奥さんがオペラ」というプランもあるのではないか、と笑いながら話したんです。男性はそもそもその位悪気がないのです。とはいえ私自身はこの会長に夜の観光の無料アドヴァイスをしただけで、彼はそれを元に一人で行ってきただけです。70歳ですけど度胸もありますよね、外国で、ですよ?(海外は慣れてますけどね)

で、言っておきますけどね、私はまだ一人も風俗に案内したことがないですw

当然案内できるのですが、思ったよりも需要が少ないんですよ。あれー、おかしーなー、という感じ。
でもね、何でも知っているロコに思われたいんでしょうねw 強がりだし、実際案内するロコもいない現状でして、誰もやらないなら私できるんだけど?というだけの話なんですよね。

私のスタンスとしては「面白いことが好き」「人がやってないことをやる」「常にネタを探している」という性格の問題で、題材としては何でも良い、という感じになると思います。私はゴルフをやらないのですが、ゴルフも夜の観光も同じポプピュリズム?なカテゴリではと思いますね。

実際は私は風俗は日頃行かないですし、ワインに詳しいのですが晩酌はしないんですw ワインは好きは好きなのですが、あくまでも好奇心や興味の範疇であって、風俗にはそれ以下の興味でしょうね^^

ちなみにこの会長はルツェルンまで音楽を聴きに来ただけで、ワグナーとか私も好きでして、そういう文化的なシンクロも良いなぁと思うんです。この世には面白い事は山ほどあって、観光とか旅行とか狭いカテゴリでちまちまと生きるなんて退屈すぎますね。楽しい事を共有するってのが、面白いと思うんですね^^

こういう事を書くのもどうかと思うんですけど、観光という分野ほど、ほとんど皆が盲目になっている分野はないことを日々痛感しています。そもそも世界遺産とか、観光でコレを見なさいとか、ある程度までは正解なのでしょうけど、でも違うんだよ、という部分がメッチャ入っているんです。

だから観光ガイド本で廻るのは若い時はそれでいいんです。でも30代にもなってガイド本を妄信したり、人の言う事を馬鹿みたいに良いと思ったりするのは、異常です。それは自己満足でしかない。ABCDに行った。それで終わり。確かに観光とは「光(や風景)」を『観』ることです。この言葉は素晴らしいと思います。その通り、ヨーロッパの造形はその思考が形になったものであり、それを観に来ているわけですから、非常に大切です。でも皆盲目になっている事実をよくよくお考えになると、悲しくも笑えます。観光アテンドしているからこそ、「アレ?おかしいな」と気が付くことが沢山あるんですよね。

別にこの事を知らなくても、何の問題もなく幸せに死ねますし、暮らせます。旅行は人生のごく一部に過ぎず、大した実害がないからです。

評価は誰がしているのか、本当に見る価値があるのか、そういう風に考えられる人、私は観光においては次のステップに来ていると思います。そもそもブランド品も観光も、誰かが作った価値を金科玉条のように崇める大衆という大河が飲み込んでいるだけ、な気がします。だから「その1時間無駄でしょ」とか「往復3時間かけても行った方が良い」という指摘もできるんですよね。このナナメ読みというのは、結構ある例なので、なんとなくナナメに構えていたほうが正解に近づきます。

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